みなさんこんにちは。
今日は2024-25シーズンよりNFLにて変更となるキックオフのルール変更についてです。
以下の記事の通り、24-25シーズンから前後半開始、タッチダウン・フィールドゴール後に行われるキックオフのルールについて変更が決定したとのことです。

NFLリーグにてキックオフルール変更が決定

NFL JAPAN
NFLオーナーたちが新しいハイブリッドキックオフルールを承認
https://nfljapan.com/headlines/98742

近年、安全面の問題からルール変更が繰り返されていたキックオフについてですが、新たな動きを見せたようです。
以下の投稿にまとめられています。

これによりアメフト戦術としても変化が見られるのではないかと思っています。

Kicking off a new era: Owners just approved the NFL Hybrid Kickoff rule, per source.

After years of tweaks turned one of the game’s most exciting moments into a “dead, ceremonial play”, the league hopes this overhaul will yield what it wants: fewer injuries and more returns. pic.twitter.com/jHLAjZJm0z

— Tom Pelissero (@TomPelissero) March 26, 2024

ルール変更点について

上記の記事によると変更点は以下の通りです。

引用開始—————————————————————-

・ランディングゾーンに落ちたキックオフはリターンしなければならない。

・ランディングゾーンに落ちてエンドゾーンに入ったキックオフは、レシーブ側チームがリターンするか、ダウンしなければならない。ダウンした場合、レシーブ側のチームは自陣20ヤードラインでボールを獲得。

・キックオフがエンドゾーンに入ってインバウンドにとどまり、ダウンされた場合、レシーブ側チームは自陣30ヤードラインでボールを得る。エンドゾーン後方に出たキックオフ（空中もしくはバウンド）もタッチバックとなり、レシーブ側チームが自陣30ヤードラインでボールを獲得。

・ランディングゾーンに届かなかったキックオフはアウトオブバウンズとして扱われ、レシーブ側チームは自陣40ヤードラインでボールを獲得。

引用終了—————————————————————-

参照元：NFL JAPAN
NFLオーナーたちが新しいハイブリッドキックオフルールを承認
https://nfljapan.com/headlines/98742

文字にすると少しややこしいですが、ポイントとしてキックしたボールの狙うべき箇所が細かく定められたと認識すれば良いかと思います。従来はキックしたボールがエンドゾーンを超えてリターンをさせず、敵陣20ヤードから攻撃が始まるようにする戦術が増えていました。しかし今後はそれができなくなり、相手の攻撃を良いポジショニングで始めさせるにはより高度なキックが求められるようになります。

ルール変更点のポイント

今回のルール変更でポイントとなるのは以下の点であると考えます。

キッカーに求められる技術の変化

今回のルール変更で大きく変わったのはエリアの考え方です。従来はキックオフとなるボールが置かれた地点から10ヤード以上キックすればプレーが成立し、ボールがエンドゾーンを超えるとタッチバックになるというルールでした。しかし今回のルールでは敵陣20ヤードよりエンドゾーン側がランディングゾーンとなっておりこのゾーンにキックしたボールが到達することが求められます。そのため従来以上にボールの落下地点の精度を高めることが求められます。

リターン時の選択

従来のルールと異なり、リターン時の選択肢が増えたこともポイントです。従来はタッチバックとしてエンドゾーン内でダウンしても、キックしたボールがエンドゾーンを超えても同じ箇所から攻撃が始まっていました。しかし今後のルールではそれらの結果が異なり、エンドゾーンをボールが超えた場合は30ヤード地点からの攻撃開始となります。そのためリターンチームとしては選択肢が増えることになりリターンをするのか、しないのかの判断はより複雑になります。

オンサイドキックの考え方

今回の選手配置の観点から、オンサイドキックの扱いも変更となります。従来は試合終盤でビハインドチームのキックオフ時に行われるのが一般的でしたが、試合中盤などでも奇襲としてオンサイドキックが行われるケースがありました。しかし今後はオンサイドキックが4Qのみとなり、オンサイドキック時には申告が必要となります。このことから試合終盤以外の奇襲としてのオンサイドキックは不可となり、試合序盤でのオンサイドキックは見られなくなりました。こうなるとオンサイドキックへの対応方法も変わりますし、オンサイドキックの戦術も変化が出てくるのではないかと思います。

アメフト戦術におけるキックオフルールの変更

今回のルールで変更となるのはキックオフだけではなく、オフェンス・ディフェンスの入り方も変更となると考えています。キックオフ後にどのポジションからオフェンスが始まるのか、ディフェンスが始まるのかが大きく変わります。アメフトの戦術においてフィールドポジションは非常に重要です。悪いポジションからのオフェンスとなると選択肢も変わってきますし、悪いポジションからのディフェンスととなると守りにくさが出る場合もあります。

NFLではルール変更については、「とりあえずやってみる」の感もあるため実際に適用された試合がどうなるかは24-25シーズンの見どころの一つとなるかもしれません。チームによってキックオフへの対応は変わる可能性もあるため注目ポイントとして楽しんでいければと思っています。今シーズンの各チームのキックオフ、リターンに注目しましょう！